押し付けない食養生

人は自分の食生活云々を他人に批判されたり押し付けられるのが嫌い...ということは随分昔から感じていたことで(自分もそうだから)、私が食養生についてお話しをさせて頂く時は、できるだけ食べものの持つパワーや魅力(性質や栄養)を自分の価値観を押し付けずにお伝えするようにしています。

食べることって習慣だから、育った土地や環境によるものが大きい。
両親やご先祖様から受け継いできたものの影響も大きい。
子供がいる方は自分よりも子供の成長のことを考えた食生活になるだろう。
それを赤の他人に否定されるのは何だか自分だけではなく自分の周りを否定されている気がして良い気分がしないだろうし、そもそも人工的に手を加えられたり遺伝子変換されたりしていない限り、自然の食べ物で本当に害になる食べ物なんてきっとないんだろう。

うちは夫婦で食の好みや選択が全く違うのですが、"押し付けない 歩み寄らない食生活"というスタンスをお互い取ることで上手くいってる例かも。

相方は毎朝毎晩プロテインを飲み、真冬に冷奴一丁、季節外れのアイスクリームやアイスコーヒー、週末の朝は必ずホットケーキを焼いて生クリームたっぷり塗り嬉しそうに頬張っている。プロテイン粉末は毎日飲んでたらいつか肝臓と腎臓やられるよーとサラッと一言伝えるだけで、基本的にはあなたの人生勝手にどうぞというスタンス。

私が料理して出したものは(きっと相手の好みじゃない精進料理みたいなものも多いと思うけど)文句言わずにご馳走様と完食するし、私が何を食べようが相手も何も言わないし、お互いの価値観を押し付け過ぎない。

あまりに偏った食生活はどうかと思うけど、ヨガ的な食事もある意味"自然派ヘルシー派"という名のある意味ひねくれた価値観かもしれないし、地球全体のサステナビリティの観点でも、今後はビーガンだけではなく昆虫食とか色んな選択肢があってもいいのかもしれない。

誰かに植え付けられたいかにも正しそうな価値観や知識ではなくて、自分にとって自然で無理がなくのびのびと楽しめる食事を作り、それを五感で味わって感謝して頂くが一番。
知識を食べてるわけじゃないもの

私が大切にしてることはこれだけ
・なるべく素材がフレッシュでイキイキしている感じがするもの
・季節の有り難い恵みもの
・そのものが持つ素材の味や質感の個性が邪魔されずわりとシンプルにそのまま楽しめるもの

が頂けたら本当に幸せ。
でもそうじゃなくても誰かが作ってくれたらそれだけで十分幸せ。

白米も玄米も食べるし、野菜が好きだからよく食べるけど、肉も魚も頂くし、甘いものもほんの少し食べる。

人に押し付けられるのは嫌い、だから人にも押し付けない。
自分の身や心になるものは自分の責任で選ぶ、それだけです。


はなねこ

INSPIRE主催 ヨガ講師/平尾江利のブログ

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